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マイナンバー

マイナンバー(個人番号)は、社会保障・税・災害対策の3分野で利用される12桁の番号。年末調整では、申告書への記載・法定調書への記載・本人確認の3つの場面で関わる。

出典:


申告書への記載ルール

扶養控除等申告書

扶養控除等申告書には、以下のマイナンバーを記載する義務がある。

  • 本人のマイナンバー
  • 源泉控除対象配偶者のマイナンバー
  • 控除対象扶養親族のマイナンバー
  • 障害者に該当する同一生計配偶者のマイナンバー
  • 16歳未満の扶養親族のマイナンバー(住民税の非課税限度額判定用)

マイナンバー帳簿方式(記載省略)

給与の支払者が従業員等のマイナンバーを記載した「帳簿」を備えている場合、扶養控除等申告書へのマイナンバーの記載を省略できる

帳簿の要件

帳簿とは、以下のいずれかの書類の提出を受けて作成した従業員等のマイナンバーの記録をいう。

  1. 最初に提出を受けた扶養控除等申告書
  2. 最初に提出を受けた配偶者控除等申告書(旧: 配偶者特別控除申告書を含む)
  3. 最初に提出を受けた保険料控除申告書(国民年金保険料等につき社会保険料控除を受ける場合)

帳簿には以下の事項を記録する。

記録事項内容
マイナンバー申告書に記載された本人・配偶者・扶養親族等のマイナンバー
提出を受けた申告書の名称扶養控除等申告書、配偶者控除等申告書 等
提出年月当該申告書の提出を受けた年月

省略できる範囲

帳簿にマイナンバーが記録されている者に限り、以降の申告書でのマイナンバー記載を省略できる。帳簿に記録のない者(新たに扶養親族となった者等)については省略できない。

省略の対象となる申告書

  • 扶養控除等申告書
  • 従たる給与に係る扶養控除等申告書
  • 配偶者控除等申告書
  • 保険料控除申告書
  • 住宅借入金等特別控除申告書
  • 退職所得の受給に関する申告書
  • 公的年金等の受給者の扶養親族等申告書

簡易な扶養控除等申告書との関係

簡易な申告書(→ 申告様式)では本人のマイナンバーのみ記載が必要だが、マイナンバー帳簿を備えている場合はこれも省略可能。

連年簡易な申告書を提出している場合、最後に提出を受けた「簡易でない」扶養控除等申告書に控除対象扶養親族等のマイナンバーが記載されている。この申告書が法定保存期間を過ぎても、源泉徴収票作成時のマイナンバー確認用として保存している場合はマスキング等の措置は不要。


扶養親族のマイナンバー収集

収集が必要な範囲

年末調整に関連して、以下の者のマイナンバーを収集する必要がある。

対象者収集理由
本人源泉徴収票・給与支払報告書への記載
控除対象配偶者源泉徴収票への記載
控除対象扶養親族源泉徴収票への記載
16歳未満の扶養親族給与支払報告書への記載(住民税の非課税限度額判定用)
特定親族(源泉控除対象親族)源泉徴収票への記載
退職手当等を有する配偶者・扶養親族給与支払報告書への記載

従業員からの収集

扶養親族のマイナンバーは、従業員本人が申告書に記載して提出する。給与の支払者が扶養親族から直接収集するのではなく、従業員を通じて間接的に収集する形になる。


法定調書への記載

源泉徴収票と給与支払報告書は同一様式だが、提出先によってマイナンバーの記載有無が異なる

項目税務署提出用受給者交付用給与支払報告書(市区町村)
本人のマイナンバー記載する記載しない記載する
支払者のマイナンバー/法人番号記載する記載しない記載する
控除対象配偶者・扶養親族等のマイナンバー記載する記載しない記載する
16歳未満扶養親族のマイナンバー記載しない記載しない記載する
退職手当等を有する配偶者・扶養親族のマイナンバー記載しない記載しない記載する

→ 詳細は 源泉徴収票

受給者交付用にマイナンバーを記載しない理由

本人交付用の源泉徴収票にマイナンバーを記載しないのは、受給者が確定申告等で源泉徴収票を他者に提示する場面があり、マイナンバーの不必要な拡散を防ぐため。

16歳未満扶養親族のマイナンバーが給与支払報告書にのみ記載される理由

所得税では16歳未満の扶養控除は適用されないため、税務署提出用の源泉徴収票にはマイナンバーを記載しない。一方、住民税では16歳未満の扶養親族の人数が非課税限度額の判定に影響するため、給与支払報告書にはマイナンバーを記載する。


本人確認(番号確認 + 身元確認)

マイナンバーの提供を受ける際は、番号確認身元確認の二段階の本人確認が必要。

番号確認

提供されたマイナンバーが正しい番号であることの確認。以下のいずれかの書類で行う。

  • マイナンバーカード(番号確認と身元確認を兼ねる)
  • 通知カード(記載事項に変更がない場合に限る)
  • マイナンバーが記載された住民票の写し

身元確認

マイナンバーを提供する者がその番号の正しい持ち主であることの確認。以下のいずれかの書類で行う。

1点で足りるもの(写真付き身分証明書):

  • マイナンバーカード(番号確認と身元確認を兼ねる)
  • 運転免許証
  • パスポート
  • 在留カード
  • 身体障害者手帳 等

2点必要なもの(写真なし書類の組み合わせ):

写真付き身分証明書がない場合、以下から2点以上の提示が必要。

  • 公的医療保険の被保険者証
  • 年金手帳
  • 児童扶養手当証書
  • 特別児童扶養手当証書 等

番号確認と身元確認の組み合わせ

パターン番号確認身元確認
① マイナンバーカードカード表面・裏面で両方を兼ねる
② 通知カード + 写真付き証明書通知カード運転免許証等 1点
③ 通知カード + 写真なし書類通知カード健康保険証等 2点
④ 住民票の写し + 写真付き証明書住民票の写し運転免許証等 1点
⑤ 住民票の写し + 写真なし書類住民票の写し健康保険証等 2点

2回目以降の確認の省略

雇用関係にある従業員については、2回目以降のマイナンバーの提供時は、本人確認書類の提示を省略できる。最初の提供時に本人確認を行っていれば、人違いでないことが明らかな場合、以降は身元確認は不要。

扶養親族の本人確認

扶養親族のマイナンバーについては、従業員が申告書に記載して提出するため、給与の支払者は扶養親族の本人確認を行う義務はない。本人確認の義務は従業員にある(従業員が扶養親族の番号確認・身元確認を行う)。

代行事業者が確認する場合

税理士等の代行事業者が年末調整事務を受託している場合:

  • 税務代理の場合(税理士法2条1項1号): 税理士が本人確認を行うことができる
  • 事務委託の場合: 委託元(給与の支払者)の名において本人確認を行う

未提出時の対応

年末調整自体は実施可能

マイナンバーが未提出であっても、年末調整自体は問題なく実施できる。マイナンバーの記載は法定調書の記載要件であり、年末調整(税額計算)の要件ではない。

提出を求める義務と拒否された場合

給与の支払者には従業員からマイナンバーの提供を求める義務がある。従業員がマイナンバーの提供を拒否した場合:

  • 提供を求めた経過等を記録・保存しておく
  • マイナンバーの記載がないまま法定調書を提出することは認められている(提出義務自体は免除されない)
  • 提供を求めたにもかかわらず拒否された場合、給与の支払者にペナルティはない

安全管理措置

番号法および個人情報保護委員会のガイドラインにより、マイナンバーを含む特定個人情報については厳格な安全管理措置が求められる。

利用制限

マイナンバーは法令で定められた事務以外に利用してはならない。年末調整に関連する利用目的:

  • 源泉徴収票の作成
  • 給与支払報告書の作成
  • 退職所得の源泉徴収票の作成

保管と廃棄

  • 保管: 法令で定められた事務を処理する必要がある場合に限り、マイナンバーを保管できる
  • 廃棄: 法定保存期間を経過し、保管の必要がなくなった場合は速やかに廃棄しなければならない
  • 法定調書の法定保存期間(7年)が経過した後は、当該法定調書に記載されたマイナンバーの廃棄が必要

アクセス制御

  • マイナンバーを取り扱う担当者を明確化・限定する
  • マイナンバーへのアクセスログを記録する
  • 情報システムでマイナンバーを管理する場合は、アクセス制御、外部からの不正アクセス防止、情報漏えい防止の措置を講じる